2015年度成年後見人養成研修を終えて

(医財)北聖会

牛田稔一

 

今回の成年後見人養成研修は、富山、石川、福井の3県から40名弱の受講生で行われました。受講前は、実務であまり関わった事のない分野だったので、ついていけるか大変不安な気持ちで一杯でした。受講期間も、6月から11月の5カ月間と長丁場でもあり、途中、課題レポートやそのレポートをもとにしたグループワーク等もあり、非常に内容の濃い充実した研修だったように思います。また最終日には、筆記試験や口頭試問もあり、非常に厳しい一面もありました。そして今、後見人名簿登録を終え、いよいよこれからが本当の意味でのスタートとなりました。

私は今まで、障害分野の相談支援専門員として、成年後見に繋ぐことが一つのゴールのように考えていましたが、利用者中心に考えると、その後の被後見人等に対する支援を知る事で、さらに複眼的・包括的な支援を行う事ができるようになったと感じています。そして、なんとなくぼんやりとしたイメージしか持ち合わせていなかった「成年後見業務」が、断片的ではあるが幾分かの知識を得る事ができ、「成年後見へのよりよい繋ぎ方」のようなものが見えてきたようにも思えます。今後は、自分で不足する知識を補いながらも、支援の方法については定例研修会等に参加することでスーパービジョンを受け、自己覚知しながらよりよい支援ができるようになりたいと思っています。

また、今回の研修を通じて、北陸3県の同じ志をもつ方々と知り合えたことは、今後の活動のかけがえのない財産となりました。特に、最終日のグループワーク演習では、成年後見活動だけではなく、日々のソーシャルワーク活動においてもお互いにネットワークを築くことの足掛かりになったように思えます。

 

最後に、成年後見業務では、民法等々の法律の基本的な知識も、より必要とされ、社会的にもより高度な専門職性が求められているのではないかと思います。今年は、フレックスナーの「ソーシャルワークは専門職か?」からちょうど100年目にあたります。もちろん文化的・社会的背景も異なり、単純比較はできませんが、しかし、より高度な専門職性が社会から求められていることに、一人の社会福祉士として応えていく事は、資格保持者としての責務なのではないかと考えます。今後の実践の中で、不足しているスキルを磨きながら、こうした専門職アイデンティティを保持する為の姿勢もまた必要であると、今回の研修を終えて、改めて振り返っています。社会福祉士としての成年後見業務が、他職種によるものとどう違うのか、あるいは戦略的にどう差別化を図るべきなのか、今後の課題としていきたいと思います。

2014年度成年後見人養成研修を終えて

富山公共職業安定所(ハローワーク)

伊藤淑子

 

2014年度成年後見人養成研修が、5日間にわたり、開催されました。

まず、初日の研修ガイダンスにて配布された資料の中に、「修了評価は、修了試験と口頭試問をもって行います。」とあり、「こうとうしもん」の4文字にめまいを起こしそうになりました。

しかし、終わってみると、錆びついた脳の活性化のためには、良かったのかもと思います。

さて、私は現在、公共職業安定所にて、障がい者の方々の職業相談を担当していまして、今年で5年目となります。社会福祉士は取得後3年目のまだまだ若輩者です。以前は法務局という機関で行政事務を行っていましたが、御縁で今は厚生労働省のお世話になっています。常日頃より、権利擁護の仕事をしたいと思っていたことから、今回の研修に参加させていただきました。

研修の内容を大まかに振り返ると、1日目は、弁護士による成年後見制度全般の説明、2日目が、家庭裁判所主任書記官からの裁判所における具体的な実務の説明、病院医師による精神医学のお話、3日目は、司法書士からの財産法の講義、4日目は大学の先生による家族法の講義、5日目は、後見事務についての実務的な演習となっています。

ほぼ毎回、事前課題があり、特に3日目と4日目の課題には手こずりました。ただ、課題で手抜きをすると、その効果はすぐあらわれてしまうので、予習だと思ってしっかる取り組んだことが功を奏したかなと思います。やはり、成年後見を実施していくためには、しっかりとした法律体系を理解していないと、判断能力が充分でない方への支援はままならないというのが実感です。学生時代に使った教科書は既に内容も大きく変わり、民法の条文も口語化されており、時代の流れを感じつつ、早速古本屋で民法総則や親族法の図書を購入する羽目になりました。

今回の研修を通して、最も感じたことは、後見事務遂行にあたり判断に迷った時は、必ず関係者に疑問を投げかける事、即ち相談が大切であるということです。どの講師の方も、いつでもわからないことは遠慮せずに聞くことの大切さを強調されていました。

福祉職、法律職といった垣根を越えて、権利擁護、成年後見制度がより機能していくよう社会福祉士会の一員として、決意を新たにしているところです。

最後になりましたが、今回の研修の運営にあたりご尽力戴いた関係皆様に心より、お礼申し上げます。


特別養護老人ホーム ほっとはうす千羽

山本美穂子

 

6月28日、まだ蒸し暑さの残る梅雨に5日間の研修がスタートしました。ゴールは10月19日、ちゃんと辿り着けるか不安でしたが、カリキュラムを見ると、弁護士、司法書士、家庭裁判所の書記官、精神科医等、日常生活では出会う事の少ない先生方の講義が準備されており、とてもワクワクしました。

弁護士の春山先生の講義では、成年後見制度について学び、実際実務をする上での裏技等も聞くことができ、勉強になりました。

また、法科大学の後藤先生の「家族法」の講義では、難しい課題が出て、四苦八苦しましたが、国民的漫画のサザエさん一家に例えて例題を作ってあり、楽しく考えることができました。グループワークでは、富山、石川、福井の様々な職場で働く人達と討議し、名刺やアドレス交換を行いました。同じ志をもつ人達と思い共有する事ができ嬉しく思いました。

研修の最終日には、筆記試験と口語試問があり、久しぶりに緊張しました。

この研修を通して、私達、社会福祉士は、判断能力が不十分になってもできる限り本人の意思を尊重し、人を見た目で判断しない事、すべての人には意思決定能力があると推定して考えるべきであるという事、利用者の生活と権利を擁護し、利用者にとって最善の利益は何かを常に考えて行動しなければならないと痛感しました。

既に受注している先輩方の事例も参考になりました。ぱあとなあ富山では、事例検討会やフォローアップ研修、相談体制等がとても充実しており、自分も前向きに、一歩を踏み出そうかなという気持ちになりました。

最後になりましたが、この研修に関わって下さった方々、出会った方々すべてに感謝します。ありがとうございました。